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妄想と独り言の掃き溜め。
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昨年ほぼ1年、単発でプログラム講師だとか
なんだちょっとアレなバイトだとか
便利屋くさいこととか、いわゆるフリーター生活やったわけですが、
この度、介護の仕事をスタートすることになりました。

といってもまだ資格も何もないので、
勉強するところからのスタートなワケですが。
そんなわけで、「介護、はじめました」じゃなくて「介護、はじめます」です(笑)
今日が講義の初日でした。

なんで介護やることになったのかとか、
仕事に対する考えの話とか。
そのあたりのことはまた別の機会に書こうと思います。

とりあえず今日は介護って仕事のスタート地点に立って
感じたことなんかをまとめて行きたいと思います。

初日ということで、内容も基礎知識的な話だとか
ビデオを見るとか、イントロダクション的な感じです。

2人ずつ、片方が介護を受ける人、片方が介護する人、というようにして
ロールプレイングをやってみたり。

内容はこんな感じ。

介護を受ける人(表現が難しい。「利用者」と言う言葉を使ってたけど、
確かに「患者」ではないし、「老人」といっても老人=介護を受ける人、でもない。
介護利用者、とか被介護者、って表現するのが適当?しっくりくる言葉が見当たらない。)が、ご飯を食べようとする様子がありません。

昼食を食べさせないといけないんだけど、
被介護者は食べたくない、と言い張る、
という形でやってみたんだけど。

俺は理屈っぽい男です。
どうして食べたくないのかな?
って所からスタートして、その原因を探るところから
問題の解決を考えようとしました。

・食欲が沸かないんですか?具合悪かったりはしませんか?
・嫌いな献立です?
・朝ごはんを食べすぎましたか?

って感じ。

全てNO。

それなら、ということで

・何か別のものなら食べられそうですか?
→YES.であれば、問題は献立?
→NO.であれば、問題は非介護者側の状態?

返答は「YES」。
好きな食べ物聞いて。

・そうですか、嫌いなものでしたか。
 でも夕飯までは時間がありますし、お腹すきますよ?
 食べられるものだけでも食べておいたほうがいいですよ

とか

・食べて栄養つけてないと、体調壊しちゃったら
 好きな食べ物もおいしく食べられなくなっちゃいますよ

とか、そういう理屈くさーい説得トークをやらかすわけです。

これじゃ被介護者は言葉で押し切られて、
しょうがなくご飯食べることになっちゃいますよね。

そんなご飯がおいしいかっていうと、NO。
それが正しい介護の在り方かというと、おそらく、NO。

ご飯を食べさせたいんだけど、それは非介護者に喜んでもらうため、
提供するサービスに満足してもらうためであって、
とにかく食べさせればいいってものじゃないのだな、と。

自分の理屈っぽさを恥じ、非常に反省したわけです。
(ただ、理屈っぽい性根はそうそう変わらんでしょう。
 俺って小物だなー。せめて自戒しておく。気をつけよう。)

正しい答えは…といっても、おそらく正解はないし、
常にケースバイケースでしょうけども。

俺が反省しているのは、俺の頭と口からは出てこなかった答えがあったんです。
そしてそれは、俺の答えよりもずっと「非介護者に満足してもらう」という
目的に合致したものに思えました。

その答えはっていうと。

・話を逸らす。
・はぐらかす。
・誤魔化す。

というものです。

こういうとイメージ悪いかもしれませんが。
こんな感じ。

介護者(以下「介」):食欲ないの?具合は大丈夫?
被介護者(以下「被」):食べたくない
介:嫌いなものあった?
被:嫌いじゃないけど食べたくない
介:何なら食べたい?
被:ショートケーキ
介:(買ってくるわけにはいかないしなー。)他には?
被:シュークリーム
介:(駄目かな、話変えるか)そっかー。今度買いにいきましょうかね。
  そういえば今日は天気もいいし、ご飯食べた後散歩にいきませんか?
被:うーん、行こうかな
介:いいですね行きましょう。それじゃあ、外を歩いたら疲れるかもしれませんし
  食べられる分だけでいいんで、無理せず食べられるものだけ食べちゃいましょう。

…なんだろ、こんな感じ。
なんでコレで上手くいくのか解らない人には解らないかもしれません。
正直、俺にもわかりません。

だって文章の上じゃコレ、なんの問題も解決してないもの。
でも、これ介護者は非介護者を論理で言い包めずに目的を達成してる。
どっちが非介護者気持ちいいだろうか、と。

何が原因でご飯食べたがらないかはわからないです。
ただわがままを言いたかったのかもしれないし、
寂しかったのかもしれない。かまって欲しかったのかな、とか。
ひょっとしたら本当に散歩にいきたかったのかもしれないです。

そこはわからないけど、原因をはっきりさせるんじゃなくて、
話の方向をズラしていくことで、食べたくないっていう意識を逸らす、って手法。
その会話の中で、おそらく何かしらの気持ちの変化が非介護者の中で起こってる。

ごまかし、と言ったら言葉は悪いけど。
非介護者が抱えてる「何かしら」に触れるか、触れないか。
それはストレスからもしれないし羞恥心かもしれないし、
わからないけど、触れないやり方もあるってことなんだな、と。

俺はたぶん無神経なんだと思う。
そういうものに触れてしまう。
解りたいし、解ってもらいたいし、
解りたいと思ってることを解ってもらいたい。

この解り合いたいって気持ちは俺のエゴです。
俺のエゴのために、痛いかもしれない部分に触れるし、
俺も痛い部分をさらす。

他に方法を知らないし、
他に方法はないんじゃないかとも思ってもいる。
ひょっとしたら心を通じ合わせるなんて
元々そんなのは理想・空想で、
どうやったって不可能なことで、
お互いの思い込みが幸運にも偶然合致するケースがあるだけなのかもしれない。

けど、俺はそれでも触れて行きたいと思ってる。
1対1の人間同士なら。
けど。もう長いこと長いこと生きて人生のゴールに向かってる相手の
そういうところに触れて、相手に痛みを与えてしまうかもしれないことを
するのは違うかな、って思ったのね。

いや、違うかな。もう支離滅裂になってきてるね俺の文章…!(笑)

俺のやりかたは、品がなかった。卑しかった。
痛いところを「探そう、探ろう、ここか?どこだ?」
そんな感じに乱暴にガサゴソしてきただけだ。
痛みなんてお構いなし。
そこにあるのは人の大事な部分を乱暴に掻き混ぜようとする
俺の自己満足の試行錯誤。
解りたいって気持ちの押し付け。
どこが痛いかなんて知りたがるのは俺の下卑た好奇心の表れ。
それを苦しいくらいに理解した。
そのくせに、まだそれでも人の痛いところを知りたがる俺がいる。
俺が痛いから、他人の痛いところを知って安心したいのか。
それを俺が知ることは、相手にとって嫌なことであることのほうが多いんじゃないのと。
うっわ、苦しい。

上のほうで、話を逸らしてる、とか誤魔化してる、とかそういう書き方したけど、
ひょっとしたらそうじゃなくて。繊細に用心深く色々なところを触る、というのが
次々と色々な話題を振る、というアクションにあったのかもしれません。

わかんないけど。けど、俺が目指すべきはそういうことかもしれない。
もっと繊細にもっと用心深く、痛いところをぎゅっと握るんじゃなくて、
え?そんなところ触りましたっけ?
くらいのスーパーソフトタッチ。

…そんなことができる、と自分で思ったら絶対できないんだろうな。
「自分はできるから」と慢心した時に、きっとそれはもうできなくなってる、
そんな気がする。できるように頑張ろう、と努めつづけることを怠けたら、
上を向いていた発揮できる能力が下を向くような気がする。

…いかんいかん。自分の気持ちを優先させるこの気持ちが卑しい。
お互いに嫌な思いをせずに、物事が上手くいく。
仕事としてはそれを最優先に考えよう、と強く思った。

そんな感じで今日の初日は個人的にかなり刺激的でした。
知らないことだらけの新しい世界を、
アンテナ開いてしっかりと見つめたいと思います。
 

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