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妄想と独り言の掃き溜め。
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バイクは楽しい。

跨った身体の下、エンジンから湧き出るパワー。
ブルブルと震えるそれを宥めるように。
鼓動とも喩えられる振動が、それが確かに今自分の懐にあるのを感じて。
「走れ」という意思をアクセルに同調させれば
お預けを食らっていたエンジンがその意思に応えるように、力を解放する。

大きなカーブが迫る。

前へ前へと突き進んで行くパワーをフロントに溜めるようにブレーキを掛ける。
体重+バイクの重み+前へ進む慣性力が
フロントサスを沈め、フロントタイヤにパワーが乗る。
視線は進みたい先。ほんの数秒もないほどの先。
ごく僅か未来に自分がいるであろう場所を睨む。
ブレーキを緩めれば車体が斜めに傾いていく。
アクセルをアテる。前へ進む力がリアタイヤを回し、
尻の下に重心が移る、
前へ前へ。視界は刹那も止まらない。
重力に逆らうように。
前へ進む力をそのまま曲がる力に変えて。
重力を斜めに切り裂く。
カーブの出口が見えれば、
まだだまだだと宥めたアクセルに再びGOサイン。
カーブから逃げるように加速していく。

それを繰り返す。

少しずつ、バイクと自分が一体になる感覚。
そこに「アクセル」も「ブレーキ」もない。操作なんてない。
「走れ」「溜めろ」「曲がれ」「行け」の意思だけになる。
もっと走る。命令形だった意思が、能動系になる。
「走る」「溜める」「曲がる」「行く」。
意思がそのまま操作になり、バイクと自分がひとつになり、
ひとつになった自分が、走る。

カーブの曲率が違っても、景色が違っても、
勾配が違っても、基本的なことは変わらない。
直線とカーブの繰り返し。
でも、どれも違う直線、どれも違うカーブ。
それを繰り返していく。

バイクは楽しい。

------------------

上手くなりたい、速くなりたい。
インターネットでもそういう話はよく聞く。

曰く、峠で軽トラに煽られて悔しい思いをした。
曰く、原付にアオられて悔しい思いをした。
曰く、友人についていけず悔しい思いをした。
当然悔しいばっかりではないけど。
走り屋になりたいとか、かっこよく走りたいとか。

そうした場合に、こうすりゃいいよ、という答え。
ライディングテクニックの話がそうした質問の下にブラ下がる。

当然、正しいと思うものもあるし、それはどうなんだってのもある。
乗り方なんて人それぞれだし、その人とバイクの種類によって
ベストなライディングは変わってくると思う。

ただ、そうしたテクニックの話をする前に、
上手くなりたいって人に伝えたいことがあるんだ。

それは、「何のために速く走るの?」
「誰の為に速く走るの?」ってこと。

俺自身もそうでした。
負けたくないとかさ(笑)
誰かと勝負するわけでなくても、
もっと速く走れるはずのバイクで、扱いきれないのが悔しい、とか。
一番はコレだな。
「俺のバイクだから、他の誰よりも俺が一番上手く扱えるようになりたい」って。
(もっとも、現行よりはるかに性能の劣るだろう
 初期型のR1でも未だに扱いきれません(笑))

それで、先輩ライダーにどうすりゃ上手く乗れるか、
どんなこと気をつけてるか、もうなんでもいいから訊ねまくった。(笑)

んで、当時の俺が先輩ライダーに言われた言葉。

「どんだけ速くても、誰も褒めちゃくれないぜ。
 せいぜい自分よりずっと年上のオジサンに『君速いね~』って言われるだけ。」

当時は、「そりゃわかるんスけどね…」って感じだったけど今なら解る。
要は、「無茶しても何も意味がない」ってことを言いたかったんだと思う。

実際、当時はだいぶ無理やりな走り方をしてたと思う。
よくアレですっ転ばなかったなって。
買ったときに最初から履いてたハイグリップタイヤじゃなかったら
絶対飛んでたと思います。

速くなりたい、と思ってる人は、
まず、なんで速くなりたいと思うのか、一回考えてみるといいと思う。

速くなりたいと思ってる人ってのは、
現状自分が速くないことを知ってるはずだ。
そして、恐らく自分はもっと早く走れるはずだと思っているはずだ。

現状速くない。それでいい。
まず、今乗れてない自分を認めることが大事だ。
いくつかのことを気をつけて乗り続ければ、絶対速く走れるようになるから。
焦っても仕方ない。無茶しても仕方ない。

ビビりながら走っても腰はヒケるし身体はカタくなるし、
腰がヒケれば曲がらないし、対向車きたら身体カタい分対処遅れるし、
ホント危険なことしかありません。

速く走ったって、かっこいいなんて言われない。
誰が褒めてくれるわけでもない。
別に女にもモテない(笑)

小排気量車で大排気量を追い抜くのがカッコイイ、って考える人も少なくないと思うけど。(俺もロマンは認めるけども(笑))

実際、小排気量車で大排気量車を追い抜こうと思ったら、道にもよるけども難しいことじゃない。
直線が長く続かない狭い道なら、大抵簡単に追い抜ける。
相手が「走るタイプの人」じゃなければね(笑)
けども、「走るタイプの人」が乗る大排気量車を追い抜こうと思ったら、
その大排気量車が力を発揮できないようなステージで仕掛けるしかない。

ちょっと腕がある小排気量ライダーなら、
腕のない大排気量車を抜くのは全然難しいことじゃない。

でもそれってかっこいいか?と。
けっきょく腕のある大排気量車とは、その腕が生かせない場所でなきゃ勝負にならない。
腕のない格上が相手なら楽勝だけど、それじゃ弱いものイジメとたいして変わらない。

軽く脱線したけど、何が言いたいかって言うと。
「他人の目を気にして走ったって不毛だぜ」ってことです。

ナメられたくない、とか。
人より速く走りたい、とか。

そんなこと考えながら走るくらいなら、
バイクを操ることにもっと集中したらいい。
楽しんで乗ればいい。
上手くなるには、まず乗ること。
腕は後からついてくるさ。

ライテクの話をする前に、
すごく大事だと思うので、気構えの話でした。

PR
こないだお盆にじいさんの墓参りにいった帰りのこと。
弟が運転してて、俺はヒマだったので
バイク系のサイトや掲示板やらを眺めてたんだ。

そうすると、「せっかくだから俺は走り屋を目指すぜ」とか
「峠で軽トラに煽られました。悔しいです。」とか、
そういう書き込みがあって。
それに乗り方指南のレスが色々ついてて。
俺、それちょっと怖いなって思ったわけです。

テクニックにはどれも意味があります。
意味をわからずに、型だけ真似てみたって意味がないし、
むしろ、どうしていいかわかんない人間に対して、
こうしたらいいよって型だけ教えるのは
却って危険なんじゃないかと思ったんだ。

それで。テクニックじゃなくて、速くなりたければ
こういうことを気をつけて走るといいよ、ってことを
書き込んだんだけど…。




(´・ω・。`) ←文字数制限にひっかかっちゃって書き込めなかったんだよねこの人…(笑)


上手くなりたい、速くなりたいって気持ち、
俺もすっげえわかります。
俺もそうだったし、今でもそう思ってます。

俺は決して(めちゃめちゃ)上手いわけでも(飛びぬけて)速いわけでもないし、
(謙遜するふりしてそこそこ上手くて速いって言いたいんだよねこの人…イヤラシイ)
ライテクについて語れるほどの立派なライダーじゃない、
バイク暦なんてたったの6年で、うち2年はシャドウってアメリカンバイクに乗って
テクニックとか上達とか全然考えてなかったし
(そういう意味ではちゃんとしたバイク暦は4年しかないな)、
サーキットを走ったことの無い(今週末初サーキットです)、
公道ばっかりの、正統派ライダーにはほど遠い邪道ライダーです。

そんな俺ですが、色々、危ない乗り方とかもして、
やっと学んだことがいくつもあります。

そんなわけで、自分の中でのライテクに関するまとめの意味も兼ねて、
初心者向けのライテク講座的なものをちょこちょこと書いていこうかなと思ったわけです。
なので、エキスパートなライダーさんには意味のないものになるかもしれません。
そういう方は、もし「コレ違うんじゃないの?」とか、「こうするともっといいよ」
ってことがあれば教えてくれると嬉しいです。

系統立てて、順序立ててのものを書けるほどの者ではありませんので、
順番も何もバラバラかつ、テクニックとカンケイない駄文の混じりまくる
半ライテク、半コラムのようなものになると思いますが、どうぞお付き合いください。
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